男性更年期(LOH症候群)とは?

男性にも更年期がある?
男性ホルモンの減少が原因となる「LOH症候群」は、 心身にさまざまな不調をもたらす現代男性の隠れた健康課題です。
「LOH症候群(Late-Onset Hypogonadism)」とは、加齢に伴って男性ホルモン(主にテストステロン)の分泌が低下し、心身にさまざまな不調が現れる状態を指します。
女性の更年期障害と比べると認知度が低く、「疲れが取れない」「やる気が出ない」「集中力が続かない」といった症状を、ただの“加齢”や“ストレス”と片付けてしまいがちです。
しかし、これらの症状はれっきとしたホルモンバランスの乱れによって引き起こされるものであり、放置することで心身の不調が慢性化するリスクがあります。

LOH症候群の主な症状
心と体の不調がじわじわと現れ、仕事や日常生活に影響を与えるのがLOH症候群の特徴です。
LOH症候群では以下のような症状が見られます
慢性的な疲労感、倦怠感
イライラや落ち込み、無気力感
睡眠の質の低下、夜中の中途覚醒
筋力の低下、内臓脂肪の増加
性欲の減退、勃起障害
集中力や判断力の低下
骨密度の低下による骨折リスクの増加
これらの症状は、業務パフォーマンスの低下だけでなく、企業全体の生産性やチームワークにも
悪影響を及ぼす可能性があります。
大手企業が続々と男性更年期対策に着手
男性の“なんとなく不調”は、個人の問題にとどまらず
企業全体のリスクにも直結します。
近年、「男性更年期(LOH症候群)」という言葉への関心が高まっています。
女性の更年期に比べて知られていない男性側のホルモン変化。
しかしながら、40代~50代の男性が“なんとなく不調”を訴えながら仕事を続けている状態は、
企業にとっても見過ごせないリスクです。
実際に、ある医師は「症状があるのに我慢して働き続ければ、重大な経済損失にもつながる」と警鐘を鳴らしています。
こうした中、大手企業が「男性更年期対策」に動き出しています。
2025年7月号の雑誌『Tarzan』によると、以下のような取り組みが紹介されていました。
各社の取り組み事例

出典:雑誌『Tarzan(ターザン)』2025年7月号
※内容を一部抜粋し本ブログに掲載しております。
「見えにくい健康課題」への対応
外からは見えにくい“内面の不調”にこそ、企業の健康支援が問われています。
企業としては、こうした「隠れた健康リスク」にどう向き合うべきなのでしょうか?
まず重要なのは、「LOH症候群は誰にでも起こりうる」という認識を社内に浸透させることです。特に40代後半から50代の男性社員は、役職が上がるにつれ責任も重くなり、生活習慣が乱れやすい世代でもあります。
そこで、以下のような施策が有効です
健康診断でのホルモン検査の導入(任意)
ストレスチェックの結果に応じた専門家との連携
トレーニングプログラムの福利厚生化(ジム利用・オンラインレッスン・社内ワークショップ)
社員に合わせたパーソナル健康支援制度(睡眠改善指導・栄養アドバイス・運動プログラム)
特に「トレーニングを通じたホルモンバランス改善」は、コストパフォーマンスの高い施策です。筋力や柔軟性が高まるだけでなく、メンタルや睡眠の質にも波及効果があり、病気予防や医療費削減にもつながります
LOH症候群とトレーニングの関係
LOH症候群の改善には薬だけでなく、生活習慣の見直しが欠かせません。
では、LOH症候群の対策として、なぜ「トレーニング」が効果的なのでしょうか?
それには3つの理由があります。

① テストステロンの分泌を促す
筋力トレーニング、とくに下半身や大筋群を刺激するウェイトトレーニングは、テストステロンの自然分泌を促進すると言われています。
特に「スクワット」や「デッドリフト」といった全身を使う動作はホルモン系への刺激が強く、LOH対策として非常に有効です。

② 自律神経のバランスを整える
継続的な運動習慣は交感神経と副交感神経の切り替えをスムーズにし、睡眠の質の改善やメンタルの安定に貢献します。
LOH症候群では自律神経が乱れやすく、心の不調を訴える方も少なくありません。適度な有酸素運動と筋力トレーニングの組み合わせは、心身の回復力を高めてくれます。

③ 自信と社会性の回復
運動によって身体的な変化が現れると、自然と自尊心や自己効力感が回復します。「体が軽くなった」「姿勢が良くなった」「洋服が似合うようになった」などの変化が、対人関係や業務への積極性に繋がるケースは多くあります。
社員の健康は会社の“活力”そのものです
LOH症候群を早期対応しトレーニングで支援することが、 社員の力を引き出し企業の成長を支えます。
LOH症候群は単なる個人の健康問題ではなく、働き盛りの中高年男性が活力を失えば、組織全体の推進力にも影響を及ぼします。
一方で、この時期に適切なサポート体制を整えれば、社員のポテンシャルを引き出し、再び組織の中心として活躍してもらうことができます。
運動・栄養・睡眠・メンタルケアを統合的に考える健康経営の中でも、「トレーニングを通じたLOH対策」は、社員と企業の双方に大きなリターンをもたらす有効な施策です。
男性更年期は誰にでも訪れる“ライフステージの変化”。
だからこそ、「早めの気づき」と「正しい対処」が重要です。
御社の健康経営の取り組みに、“見えにくい不調”への支援として「トレーニング」を加えてみてはいかがでしょうか。社員一人ひとりが本来の力を発揮できる環境づくりこそ、企業の未来を支える大きな基盤となります。
